最強ウォレットアプリと言われている「Kyash」。
その理由は「全ての決済で2%還元」という超高料率の還元率でしたが、先日新しい仕組みとして「Kyashポイント」なるものが2019年10月1日から導入されるという発表がありました。
一見さらにユーザーに対してメリットがありそうな響きですが、既存の「最強2%」とどう兼ね合うのか?「Kyashポイントとは?」という基本と既存の「2%」と合わせて情報をまとめております!
▼Kyashとは?については以下の記事にまとめておりますので、ご確認くださいませ!
もくじ
『Kyash』のダウンロードはこちら
Kyashポイントとは?
ウォレットアプリ「Kyash」が提供するポイントプログラムでリアルカード・バーチャルカードの両方を使うことで蓄積していくポイントです。
今までのKyashはポイントの概念が存在せずKyashアプリ内の口座残高にそのまま現金が振り込まれていた形でしたが、今回の「Kyashポイント」の導入によって、そのまま現金にならず一時的にポイントとして付与される形になります。
Kyashポイントの利用開始日
Kyashポイントの利用開始予定日は2019年10月1日となっています。
今までの存在意義「2%キャッシュバック」はどうなる?
Kyashの持ち味といえば、どんな買い物にも2%のキャッシュバックを行ってくれる機能。
今回の「Kyashポイント」の導入と聞いて一番気になるのが「最強」と謳われた「2%キャッシュバック」のサービス。
それが他のポイント還元サービスなどと比較して群を抜いて高料率なこともあり無双状態でしたが、今回の「Kyashポイント」導入を境に
▼なんと廃止される
とのこと。
廃止後の「2%」の行方
ここで、
「いや、でもKyashの存在意義だった2%キャッシュバックはなにかの形で存続するんでしょ?」
と思われるかもしれませんが、
残念なことに存続はされません。
なおかつ、本質的に「代替になるもの」も登場しません。
Kyashポイントの還元率
では、「最強の2%キャッシュバック」に成り代わり登場する「Kyashポイント」はどのくらいの還元率なのか?
▼以下が「Kyashポイント」の還元率一覧になりますが…
カードタイプ | リアルカード | バーチャルカード |
還元率 | 決済金額の1% | 決済金額の0.5% |
対象となる取引 | オンライン決済・店舗決済 | オンライン決済 |
…あれ?目が霞んでいるのかな?
リアルカード、それまでの2%だったところからすると50%ダウンの1%に…。
殆どのKyashユーザーがメインで利用しているであろう「バーチャルカード」に至ってはなんと75%ダウンの0.5%に…。
落胆するユーザーの数々
これが発表されたKyashの公式Twitterアカウントのツイートでは、
▼「新機能です!」的な発表になっていたため、
▼今回のキャッシュバック料率ダウンを引き合いに出して突っ込むユーザーもしばしば。
2%キャッシュバック終了→1%ポイント付与ってマジか🥺
ほぼメインで使ってたから残念すぎる。— JIN(ジン) (@tomodachi_2000) September 5, 2019
改悪やんけ。
それをバージョンアップしたかの様に宣伝するのはどうかと思うよ。— 個人投資家ネコ (@babycafe_net) September 5, 2019
Kyashの還元半減で魅力 ゼロ。
不正利用の補償もなし。
これで、Kyashレス 化が進みそうですね。— やまくち (@masa2033pi) September 5, 2019
Kyashポイントの使い方
さて、ここまで当初の2%からの落差がまだ受け入れられていないユーザーもいらっしゃるかと思いますが、ひとまず今回の「Kyashポイント」なるものの基本的な使い方(貯め方・使用方法)をまとめていきます。
「Kyashポイント」の貯め方
Kyashポイントを貯める方法は簡単です。
- バーチャルカード:オンライン決済で「Kyash」を使って支払いを行うこと
- リアルカード:オンライン決済・リアル店舗で「Kyash」を使って支払いを行うこと
となります。こちらは今まで通り、「お金の出口」として利用すること、という点は変わりません。
「Kyashポイント」の使用方法
「Kyashポイント」の使用方法はアプリ内で1ポイントを1円にKyash残高にチャージできますので、基本的にはポイント自体の活用法は無く、逐次現金に変換する、という作業が必要になります。
現金への変換後は、リアルカード・バーチャルカードともに優先使用を行うなどして、現金として使用することが可能。
「Kyashポイント」のメリット
前述している「2%キャッシュバック」と比較して改善点として挙げられるのが、ポイントバックの付与タイミングです。
2%キャッシュバックの時は、決済を行った翌月に2%分が現金分として付与されていましたが、「Kyashポイント」に移行後は、「決済と同時にポイント付与」、いわゆる「即時付与」が実現されることです。
国主導の「キャッシュレス・消費者還元事業」との関係は?
今回の料率変更と同時に別機関から日本全体に及ぶ大きなキャンペーンが行われます。
それが「キャッシュレス・消費者還元事業」というもの。
このキャンペーンは国が主導し日本全国にかけて同時に行われるもので最大5%の還元を受け取ることができる、というものです。
このキャンペーンの開催期間は2019年10月~2020年6月までを予定しています。
キャッシュレス・消費者還元事業開始のタイミングで「2%」の廃止が行われる
「Kyash」側が公に公表していることではありませんが、今回の「2%の廃止」はキャッシュレス・消費者還元事業の開始とともに行われることもあり、「企業(Kyash)が行うべき還元サービスを国に依存した」という見方もできます。
とはいえ、最大で6%の還元を受け取ることができる
「2%の廃止」でガッカリ感が拭えない側面もありますが、Kyashの使い方と店舗によって、Kyash+還元事業の重ね掛けで最大6%のポイント還元を受け取ることができます。
還元率 | 【キャッシュレス・消費者還元事業 加盟店】 | 非加盟店 |
リアルカード | 3%~5% | 1% |
バーチャルカード | 2.5~5.5% | 0.5% |
一見上記を見ると、「還元事業が肩代わりどころか還元率が合算で上がっているからまぁいいか」と思うのも束の間、下記のツッコミどころがあります。
消費者還元事業の加盟店は全体の約3割程度
今までの「キャッシュバック2%」が最強だった理由は、
- 実店舗・オンライン決済どちらでも
- どのお店で使用しても2%キャッシュバック
という「適用条件」が極端に少ないということが理由ですが、今回の消費者還元事業は実は実店舗における対応店舗は全体の約3割。約7割のお店は今回の2~5%の適用はされません。
また、「どのお店が当該事業の加盟店なのか?」という疑問も当然湧き上がってきますが、
▼国が提供している「キャッシュレス・消費者還元事業」のWebページには「使えるお店を探す」というリンクが表示されていますが、
上記のリンクをクリックすると、およそ31MBほどにもなる大容量のpdfファイルに対応店舗が北海道から列挙されているだけ、となりおおよそここから店舗を調べる気にはならないですね。
その結果として「全ての決済で2%キャッシュバック」という天国から
- 3割程度のお店しか使えない
- どのお店で使えるかも分からない
という残念な結果に堕ちていく形となりました。
消費者還元事業は2020年6月に終了
さらに、結局は今回2%の廃止が行われてしまったものの、利用していたユーザーとしては今後ずっと2%の還元を受け取れるものと思っていたユーザーも多いハズ。
そんな中登場した「消費者還元事業」は2020年の6月で終了を迎えてしまいます。
もしかしたら2020年の7月(翌月)に上記に変わる新しい還元サービスが開始されるかもしれませんが、ユーザーにとってこの「有限期間」という印象は相当大きく、
「またどこかで鞍替えをしなくてはいけない」
という印象を強烈に与えてしまっている状況。
ユーザー離れは必至か
楽天カードがどの決済でも1%の還元を行っており、それでも高料率の評価を得ていましたが、それに代わる・超える新しい支払いツールとして新星のごとく登場した「Kyash」でしたが、今回の「2%の廃止」にてやはりユーザーは一定程度離れていくものと予想されます。
▼とはいえ、「今まで2%が凄すぎた!ありがとう!」という意見も。
むしろ、今までが良すぎたのです。
ありがとうございます。デビットカードと紐付けしているので、
還元率に関わらず使いますよ!— nitan198 (@nitan198) September 5, 2019
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は最強(だった)ウォレットアプリが新しく導入する「Kyashポイント」とそれまで最強と謳われる所以でもあった「2%キャッシュバック」が廃止される件について詳報して参りました。
- メリット:即時付与
- デメリット:還元率の大幅減
という今回の事態ですが、PayPayやLINE Payの業種が如何に資金繰りが難しいかを表していると思います。
この結果的にやはり2%のキャッシュバックが「身を削っていた」を言わざるを得ず、持続可能なものではなかったことが明らかになったと思います。